2020年09月

秋は着物活動の季節

朝夕めっきり涼しくなりました。今夏の酷暑は身体にこたえたので、中秋のひんやりした空気が本当に心地良くて、ありがたみを感じます。明日から10月なので、家の中も少しずつ秋冬仕様に変えていこうと思います。

気候がいいので、着物活動もやりやすいです。先日、購入したリサイクルの杢目絞りの小紋を解いてしまいました。表地を解いていると、布端に絞りの残糸がくっついてるのを発見したりして楽しい。

いつか単衣に仕立て直ししたいです。

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もうひとつ手がけているのが夏に重宝したうそつき長襦袢の改造。長襦袢の下半身の化繊布を取り外して、代わりに古いベンベルグ(キュプラ)の裾除けを縫い付けようと思いまして。ベンベルグは蒸れないし裾捌きもいいですからね。ミシンが無いから手縫いで頑張ります。

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お友達主宰の着付教室には月2回通っています。海外の方に着物を通じて日本の文化を体験してもらうのが主目的の会らしく、まさか自分が他装着付をする羽目になるとは思わなんだ!自分の着付けだけで精一杯なのに、人様に綺麗に着せてさしあげるなんて私にはとんでもない!無理無理!

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正直、最初は気持ちがブルーだったのですが、先週初めて来られたインドの女性に浴衣を着せて差し上げたら、とても綺麗でお似合いで、彼女が心から喜んでくださってね。他の外人さんと嬉しそうにお写真を撮っている姿を見て感動。他装着付の喜びを初めて知りましたわー♡

まだまだ下手ですが次回も喜んでもらえるよう、精一杯努めようと思います。


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4年越しの本場結城紬


先日、古布の店でお声を掛けていただいた結城紬を頂いてきました。実は前回オーナーさんが最後に、

「どうしましょう。あいにく今、良い帯も帯締めもうちには無いわ。本当なら小物も揃えて差し上げたかったのに。Jガールさん、結城に相応しい帯お持ちになってる?」

と心配してくださって、いつもは商品を謙遜するオーナーさんとは違う態度だったので驚愕しました。言外に(安っぽいヘンな帯を合わせるのはやめてほしい)とおっしゃっているのがわかりました。

私は「わっかりました」と緊張して答えながら、(えーっ⁈   そこまで仰るということは、やはり本場結城紬の地機ってこと?えーっマジで? 今さら高機ですか?地機ですか?なんてよう訊かんけど地機かもしれんなー。ど、どうしよう)とえらい焦りました。

てか結城紬って普段着扱いなのに「相応しい帯を」ってどんだけー。ドキドキしながら、入荷した着物を取りに行ってまいりました。こちらです!

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なんと淡い桜色でしたか!今回、地色も模様もわからないまま、すべてオーナーさんの目利きとセンスにお任せしました。おそらく藍色かこげ茶などの濃色だと予想していたので、意外でした。

自分では選べない淡い桜色に、笹模様の亀甲絣で本当に嬉しいです!八掛の色も上品で素敵。しつけ付きの未使用品で、サイズもぴったり。身丈も裄も直さなくていいなんて夢みたい。奇跡です。

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でもね、一つだけわからなかったのが、こちらの着物の地色が桜色とクリーム色のツートンカラーになっていて、よく見たら縞模様なんですよ。私が今まで見てきた本結城の地色は平織りの単色ばかりだったので「???」となりました。

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組織を拡大してみたら、経糸も緯糸も撚りがかかってない平織りで、確かに本結城に間違いないし、経緯糸の節の出方から地機だと思う。第一、オーナーさんの尋常ではない推し方からして、本場結城紬の地機以外、考えられないし。今さら、高機?地機?確認しづらい空気(笑)。

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にもかかわらず、私自身がホンモノの品物をあまり見たことがないという経験値の低さから、なんとなくモヤモヤしていたのです。やっぱり結城紬の見分け、証紙がないと本当に難しいと思いました。あまりにも酷似した紬が多くて。理屈ではなく場数を踏まないと、素人にはなかなか💦

そんなとき、ネットの画像を検索していて「あっ!」と手が止まりました。

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あるショップさんで販売中の結城紬の地色がツートンカラーの縞模様だったのです(画像お借りしました)。色は違いますが私が今回購入した結城紬の織り方とまったく同じ!しかも亀甲絣の糸が藍色(珍しいと思う)で、私の亀甲絣も同じ藍色。

証紙は本場結城紬の地機!全体のたたずまいからも、同じ織元さん、販売元さんに間違いない!と確信しました。織った方のお名前も判りました。

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はあああ〜嬉しいですぅ。本場結城紬の地機で織った着物に憧れること4年。何度も失敗してきましたが、やっと巡り合うことが出来ました。感無量です。

しつこく何度も同じリンク置きますが、私が結城紬を好きになった経緯です(笑) ↓
特筆すべきは本場結城紬の「軽さ」。私が持っているどの紬よりも軽くて、袷でも本当に軽いのです。


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ミナ ペルホネン展へ

大雨のなか、兵庫県立美術館で開催中の
「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展を観に行ってきました。エントランスから圧巻のディスプレイ。知らないおじさんが「なんやこら、壁に座布団並べてすごいな」と言ってて、はあああ〜関西人💦

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展示室の中でも圧巻に次ぐ圧巻。全方位から歴代のミナのテキスタイルに取り囲まれて唖然としました。正直のところ、(ミナ沼にハマっていたらえらいこっちゃ。たいへんなことになっていたかも)と胸を撫で下ろしたほどです。

でもミナの洋服は100年着られると言われるように、巷の流行に左右されない揺るぎない意思に満ちていて、数を厳選して持ちたいミニマリストの方にこそ適するメゾンかもしれません。

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ちきんさんのブログでも素敵なお写真をたくさん載せてらっしゃったように、SNS映えするスポットが多く、撮影も楽しめる展覧会です。

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私もこの日は頑張って着物で伺ったのですが、朝から大雨で道中なかなかヘビィーでしたので、会場内で自撮りするパワーが残ってませんでした。作品鑑賞に集中することに徹しました。

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出発前に自宅で撮ったコーディネート。キモノモダンの木綿レース着物ハナミズキに、色違いのハナミズキ半衿を付けました。クリーム色のしじら織の九寸帯に、マゼンタ色の道明の冠組帯締め。

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亜麻色の帯揚げを用意していたのですが、当日朝、気が変わって芥子色(下の写真中央)に変えました。結果、良かったと思います。

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大雨だったので、帯揚げは百均で購入したコットンスカーフにしました。着物も木綿なのでうまく調和が取れていたようです。

この日は空いていたのでミュージアムショップもゆっくり見られました。ミナ ペルホネンの手拭いとバッジを購入しました。それぞれ半衿、帯留めにしようと思います。

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ミナ ペルホネン皆川さんのデザインに対する妥協のない姿勢、工芸人としての真摯な生き方が印象に残りました。着物好きにも大いに響く展覧会だと思います。11月8日までですので、事前予約の上ぜひ。

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"ミナ"に寄せたい着物コーデ

ちきんさんが兵庫県立美術館で開催中のミナ ペルホネン展に行かれたそうです。お写真たっぷりで素敵にご紹介してくださっていて、思わず私も「行きた〜い!!!」。さっそく鑑賞券を予約しました。(ちきんさんの記事をリンクさせていただきます)

そして、ミナ ペルホネンのテキスタイルをさらりと着こなしてらっしゃるのが、憧れのライブドアブロガー棗さん。いつも目の保養をさせていただいています。

そう言う私は、ミナ ペルホネンのお洋服もファブリックも持っていません。昔、ミナの挿絵が朝日新聞に連載されていたのを集めていたのと、皆川さんのドキュメンタリーをテレビで観たことあるぐらいで。

が、なんとなく自分で思う。着物にハマってなければ、ミナにハマっていたのではないかと。たまたま先に着物沼に入ってしまったので、ミナ沼には行かなかったと思ってるんです。

着物愛好家にもミナのファンがいらっしゃるらしく、京都の悉皆の文字さんも、ミナ ペルホネンなどの生地の持ち込みで、帯や利休バックのオーダーをお受けしているそうです。


でも私には無理です。一枚でもミナに手を出してしまうと、後が止まらなくなりそうで怖いです。もう予算がありません(泣)

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ミナの物はありませんが、ミナ ペルホネン展のイメージに寄せた着物コーデを考えてみました。当日の気温やお天気で変わるかもしれませんが、作品鑑賞を楽しんできます。

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「人」から着物を買う

地元の弥生文化博物館で開催の「とんぼ玉100人展」を観に行ってまいりました。朝夕は涼しいけど日中は蒸し暑いので夏仕様のコーデにしました。着物は絹と麻の交織(十日町夏結城)、帯は本麻、帯揚げも半衿も絽です。

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中途半端な季節に、プレタのシースルー長羽織が重宝しました。そしてひそかに秋を取り入れたのが足元。

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丸屋さんの倉敷帆布草履を初下ろし。丸屋さんが「とても履きやすい」とおっしゃってましたが、その通りでした。台が足裏に吸いつくようにフィットして、草履の重みも心地よく、自分にはかなり合うと思いました。

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最初の一足は紺にしましたが、来年はまた違う色でリピートしたいと思います。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その後、着物好きの奥さんがお買い物があるというので、いつもの古布の店に行ってきました。そちらのお店は店舗というより、個人の邸宅でオーナーさんが蒐集した古布や着物を販売しておられて、看板を掲げてなく口コミのみ。

3年ほど前に、着物好きの奥さんに連れてきてもらって以来、私は10回ぐらい通っているかな。大島紬も結城縮も本塩沢も能登上布も宮古上布もこちらのお店で購入させていただきました。

もちろん私一人でそのお店に行くことはなく、必ず紹介者の着物好きの奥さんと一緒に伺って買い物をします。

それでかねがね思っていたことがあって、奥さんと私とでは、買い物の仕方がまったく違うなぁと気付きましてね。どう違うかというと、私の場合はできれば店の全部の品物を見て選びたいので、自分から動いて見に行って発掘してくるスタイル。それに対して奥さんは、お店のなかで座ったままでオーナーさんに「こういうの無いかしら?」「おすすめはありますか?」と訊いて、品物を提案してもらうスタイル。リサイクルショップであっても、奥さん自ら掘り掘りしている姿を一度も見たことないです。

きっとこれは「呉服屋の担当さん」がいる方ならではの買い物スタイルなのでは?ある日、奥さんにこのことを言うと、

「そうねぇ。あたくしオーナーの目利きとセンスを全面的に信頼してゆだねて買ってるから、自分では選ばないのよ。あたくしは物というより、人を選んで買い物しているの。もちろん呉服屋の担当者もそんな感じでお付き合いしてるわ」

なるほど、私とは違うわと思ったものです(笑)

ところがこの日、奥さんと私がお店に入った途端オーナーさんが昂奮した面持ちで、

「Jガールさん、あなた本場結城紬が欲しいって何年も前からおっしゃってたわね。本当に素晴らしい、いいのが見つかったのよ。証紙はないけど間違いない品物でサイズも大丈夫です。次回ご覧になりますか?」

と、いきなりおっしゃったので、「お願いします」と即答しました。どちらかというといつも評価が辛口で、そこまで強く品物を推してこられるのは初めてなので、よほどオーナーがお気に召した結城なのでしょう。

どんな地色か、どんな模様か、そしてお値段もさっぱりわかりませんが、きっと私の好みも懐具合もご承知の上で勧めてくださっているに違いありません。もちろん私もオーナーさんを全面的に信頼しているので不安はありません。初めて「人」から着物を買います。


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