2020年01月

四十八茶百鼠の麗人

年末に難波に行った時、駅で目にした化粧品M•A•Cのポスターに釘付けになりました。

(えっと誰だっけ? こんなモデルさんいたっけ? もしかして宝塚の男役さん?)

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西島クンだと判るまで、かなり時間がかかりました。女性用化粧品だから、てっきり女性が男装しているのかと思いましたよ。それにしても美形だよね。透明感たっぷりの美肌だから、グレーのグラデーションの装いが綺麗に映えます。

半衿もグレー、着物もグレー、羽織もグレー。江戸時代の奢侈禁止令下の四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)のように、一言でグレーといっても種類がたくさんあるけど、女性はさすがにグレー尽くしは難しい。こういったワントーンコーデは男性ならではのダンディズムですね。

昨秋、きもの文化検定を受検した時も、男性試験官がコーデを茶系でまとめてらして禁欲的でかっこよかった(笑)もしも自分が着物男子だったら、茶、鼠、紺を徹底的に極めてみたい気がします。




また同じような着物を買ってからに

「寅さんが観たい」と言う母のリクエストに応えて、山田洋次監督「男はつらいよ50 お帰り寅さん」を鑑賞してきました。最初は母に楽しんでもらえたらいいと思っていたのですが、私もかなり入り込みました。諸行無常を感じて泣き笑い。後からじわじわ来る良い作品だと思います。

さて早いもので年が明けて、明日でもう10日になるのですね。実は年末年始に出勤した手当が出たので、調子に乗って着物と羽織を買ってしまいました。もう柔らか物は増やさないつもりが、新年早々やらかしてしまいました。

縮緬の総柄小紋です。派手です、派手ですが・・・深緑の地色にノックアウトされました。どうも私は深緑に弱いみたいです。

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着物の柄がデーハーなので、とりあえず帯は白で。今回の帯締め(貝の口亀甲)が昔の品で長さが足りないので、チアキ先生が紹介されていた短い帯締めの結び方!硬い帯締めの結び方!を実践してみましたら、うまくいきました!

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この着物、身丈はバッチリなのですが、私には裄が短く袖丈が長いのです。袖だけ直してもいいのですが、いっそ全部解いて単衣に仕立て直しをしようと思っています。

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というのも、この小紋のテイストが既に持っている下の写真の小紋と同じだよね?(笑)地色も柄も全然違うのに、テイストはまるきり同じ。また同じような着物を買ってからに、どんだけ好みが偏ってるんや〜(-_-;)

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テイストがかぶっているので、せめて片方を単衣にして差別化をはかろうかと目論んでおります。

ちなみにもう一枚の羽織のほうは、自分が持ってないタイプでかなり冒険しました。こちらも次回の着付け稽古で試着してみます。


お金持ちの奥さんのウールアンサンブル着物

着付け教室で知り合って以来、仲良くしているお金持ちの奥さん。家が近いので、この正月もお会いしました。

「あたくしウールのアンサンブルを着ていくわ。Jガールさんも気楽な着物でいかが?」
「わっ、いいですねぇ。ウールは持ってないので木綿着物で行きたいところですが、そのあと母をお風呂に連れていくので」

残念ながら私は洋服でしたが、ウールのアンサンブルって昭和の正しいお正月みたいでえらく懐かしい。いつも高価な格の高いお着物の奥さんにしては庶民的で意外だけど。ただ、私が着る分には自信がないな。なんか褞袍(どてら)みたいになりそう(笑)

そんなことを考えながら奥さんと会いました。「40年前の母の着物を着てみたのよ。やっぱり裄が短いわ」と恥ずかしそうにおっしゃる奥さんの着姿を見て、もうビックリ!!!(写真はお借りしました。こんな感じのウールアンサンブルをお召しでした)

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ええっ⁈これがウールのアンサンブル⁈
めちゃくちゃシュッとしてるやん!今まで私が描いていたウールのアンサンブル着物のイメージが完全にくつがえされました。

「40年前の着物なのに全然古くさくない。こんなに洗練されたウールのアンサンブルを着た人、初めて見た!」
「そう、ありがとう。野暮ったくならないように博多の八寸を太鼓に締めてみたのよ」

お着物と羽織こそ昭和色たっぷりのウールのアンサンブルだけど、そこはさすがお金持ちの奥さん。半衿は華麗な刺繍が白糸で施された純白、帯は濃紺のキリリとした博多織、そして帯締め、帯揚げ、羽織紐も新調なさったものばかり。なるほどな〜、小物をすべて現代ものにすれば古くさく見えないし、清潔感も出るのですねぇ。

が、洗練して清潔に見える最大の理由は「着付け」だと思いました。奥さんは着付けがとても美しいのです。お着物歴が長く、着付け教室に通っていた時からレベルが全然違いました。ウールのアンサンブル着物という気楽な普段着にもかかわらず、襟合わせも衣紋の抜きもおはしょりの処理も裾つぼまりも完璧!隙が無くてまるで訪問着のようでした。

「着付けが綺麗だから、ウールには見えません。だんだん訪問着に見えてきた」
「あはは。慌ててたから、これでもいい加減に着てきたのよ」
「いい加減に着て、それ?」

改めて「着付け」はめちゃくちゃ大事やな、と感じ入った次第です。着付けが綺麗だと、着物も、着るその人も、ワンランクもツーランクも格が上がって見えると思いました。

自分の仕事と同じなのかも、とも思いました。フランス料理の調理をしているので盛り付けもするのですが、はっきり言って盛り付けはすごく大事。どんなに新鮮で高級な食材を使っても、どんなに美味しく作れても、盛り付けがうまくいかなければ水の泡です。手間ひまかけて作った料理を活かすも殺すも、最後の盛り付けにかかっていると言っても過言ではない。

つまり着付け=盛り付け、ということですわ。どうせなら美味しそうに見せたいですよね(なんのこっちゃ 笑)








利休バッグに縁遠い理由

大晦日に高島屋に食料品の買い出しに行った際、たまたま通りがかったアニエス・ベーの店先にディスプレイされていたナイロンバッグが目に留まりました。

「ちょっと持たせてもらっていいですか?」
「どうぞどうぞ」
「はっ、軽くていいわ〜。収納力もあるし、カタチも好みです♡」
丸っこいフォルムが着物に合うと思いましてね。値札を見るとセールになっていて想像より安い。買おうかな。

(いやいやいやいや。これと似たナイロンバッグ、既に持ってるし。いつも同じタイプばっかり。それに着物向けのバッグを買うなら、今度こそ利休バッグにしようと心に決めていたやん)

「気に入ったけど、ちょっと考えさせてください、また来ます」と、そそくさとショップを後にしました。

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ところが年が明けてから、寝ても覚めてもこのバッグのことが気になって仕方ない。インターネットで買えるかもしれないと思い検索したものの、なぜか公式サイトには載ってないんだよね。ショッピングサイトに中古品がひとつふたつ出ているぐらい。

(同じ商品を探すのにこんなに苦労するなら、やっぱり出合った時に買えば良かったかな。でも着物向けにしたいなら、今度こそフォーマルでも使える利休バッグを買うべきなのでは⁈)

そうなんです。着物好きならひとつは持ってらっしゃる(たぶん)正統派の利休バッグを私は持ってないんですよね。いつか欲しい欲しいと思いつつ、利休バッグを選ぶ前につい他の和洋兼用バッグに目が行ってしまうんです。

とりあえずアニエス・ベーは忘れよう。今度こそ利休バッグを本気で探してみようとお正月期間、毎晩ネットを見ていましたが。素敵だな〜と思った利休バッグは高価で手が届きそうもない。安価なものはそれなり。ならばいつか、好きな生地を文字商店さんに持ち込んでオーダー利休バッグをつくってもらったほうがいいよね。

でも高島屋のあのバッグ、良かったわ。目立つところにディスプレイされてたし、セールだったし、たぶんもう売り切れてるだろうなぁ。やっぱり買えばよかった。

そんな感じで5日間イジイジ悩んでいたのですが、思い切って今日、高島屋に行ってきました。あえて電話で問い合わせをせず、行ってみてまだ商品が残っていたらいただこうと。賭けでした。

そしたらなんとなんと。ほぼあきらめモードで行ったのにかかわらず、ありました。ご縁があったのですね。良かった〜(涙)

これで何度目だろう? こんな感じで毎回、利休バッグを購入する機会を逸しております。



腑抜けの着付け

今日は今年最初の休日で、自宅で箱根駅伝の中継を観ながらのんびり休養しました。のんびりしすぎて腑抜けになってしまい、これはいかんと着物文化検定二級の問題集を取り出して解いてみましたが、相変わらずの難しさに凹んでおります。

気を取り直して、虫干しを兼ねた今年最初の着付け稽古をしてみましたが、こちらも帯結びの出来がイマイチで、さっさと羽織を着て誤魔化しました。

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この黒絵羽織は単衣ですが、防寒というより失敗隠しなので、もう年中着てもいいかなと。←なげやり(笑)

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着物と帯はブログ村のアイコン画像と同じもの。えらい画像ぼけてますが(ちょうどいい)竺仙の江戸小紋と笹蔓文の袋名古屋帯です。五年前にプロに着付けてもらいました。

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今日は、同じ着物と帯で、プロの着付けにどのぐらい迫れるか検証してみたいと思っていたのですが、こちらも腑抜けの着付けでまったく話になりませんでしたわトホホ。まぁそんな日もあるよね。続けることに意義がある。



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