2018年10月

スランプには赤長襦袢

にゃんころ好きとしては、やっぱ観とかんといかんでしょうと思いまして、「旅猫リポート」を母と鑑賞してきました。美しい風景と猫。叙情的な淡々としたストーリーだろうと思いきや、まさかの涙腺決壊。こんなに涙を流す映画とは予想外で、まんまとやられてしまいました。


さて、久しぶりに着付けの稽古。実は2日前にも着てみたのですが、気持ちが乗らず、ぐだぐだの着付けで途中でいやになって止めてしまいました。


仕事のほうも、レシピが大幅に変更になり、ものすごく時間がかかって苦戦しています。スランプかな。すべてが後退しているような気がして、ちょっぴり自信喪失中なのです。


そんな時は基本に立ち返って、自分が一番フラットになり落ち着く色目で。濃紺の大島紬、浅葱鼠の髭紬の名古屋帯。





帯に、手描きの海老。ブラックタイガーかしら? 仕事を思い出すではないか(笑)


一見おとなしい地味なコーデに、気持ちを奮い立たすために長襦袢は紅絹にしました。真っ赤な長襦袢、最近は流行らないようですが、なかなか良いですよ。元気が湧いてきます。





帯揚げは江戸小紋の行儀、帯締めは貝の口浮舟。





着付けがまぁまぁ上手くいったので、次は仕事ね。明日もがんばろう。


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今の着物ルールは絶対ではないということ

先日の弊ブログで「染めの着物に織の帯、織の着物に染めの帯」という文言について触れましたが、その後(なんでそんな決まりがあるんだろう?)と疑問に思いました。


「染めの着物に染めの帯はだめなの?」
「では織の着物に織の帯は?」
「付け下げに塩瀬の染め帯を合わせてもいいんじゃないの?」
「染めのほうが織より格上とされる理由はなんだろう?」
「いったい、いつ誰が、そんな着物のルールを作ったんだろう」


そんなことを考えながらネットサーフィンしておりましたら、とても良いことを書いてらっしゃるブログ記事に出合うことが出来たので、ぜひリンクさせていただきたいと思います。


日本一狭い社長室より〜下駄屋jpブログ
着物のルールと伝統


お書きになっているのは、富田里枝さん。浅草の老舗の和装履物専門店「辻屋本店」の四代目社長です。


富田さんのこの文章に惚れてしまいました。奇しくも明日(10月30日)、「浅草でそろう江戸着物」という著書を出版なさることを知り、さっそく取り寄せましたよ!今日届きました。





発売前でブックレビューもまだなく、未知の選択でしたが、パラパラとめくってみて、(大正解だ。買ってよかった!)と確信しました。


文字数が多く情報がしっかり詰まっていて、平野恵理子さんのイラストもとても素敵です。浅草好き、着物好きにはたまらん本だと思います。



ちゃんと読んでから、ぜひ感想を記したいと思います。


話を戻しまして。


富田さんはブログのなかで、

「周りに不快感や違和感を与えるのも困りますが、いまのルールは絶対ではないということを頭の隅に置いておけば、間違いを怖がらずに着物を楽しめるのではないかしら」


と書いておられます。諸手をあげて賛同したいと思いました。

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おばあさん然とした着物(悪口ではない)

ある晴れた日の朝、駅の改札前で待ち合わせをなさっているお着物の方々を見ました。着物好きとしては近くに寄ってコーデをしっかり観察したいところですが、そういうわけにもいきませんので、遠目からチラリと拝見。


年の頃は60代後半から70代前半といったところでしょうか。その時点で5人ほど集まってらっしゃいました。快活な笑い声が響いていたので、きっと皆さんでこれから楽しいお出かけをなさるのでしょうね。


それより私が驚いたのは、5人が5人とも、茶色と灰色尽くしの渋すぎるコーディネートだったこと!まるで申し合わせたように全員、着物も帯も羽織もブラウン系とグレー系でまとめてらっしゃるのです。


なんとまぁ、昭和40年代のおばあさんみたいだ、と思いました。今どきのシニア世代は結構華やかに装う人も多いので、久しぶりにおばあさん然とした装いを見ました。しかも集団で。なんか昭和にタイムスリップしたみたいでかえって新鮮でした。


イメージとしては、磯野フネですね。磯野フネさんのようなビジュアルの方が5人集まっていると想像してみてください。





全身ブラウン系とグレー系の渋いコーディネート、おそらくお一人お一人、それぞれが良質で素敵な逸品をお召しになっているに違いありません。


ああ、本当は駆け寄ってインタビューしてみたかったです。

「シックなお着物をお召しになって今日はどちらへ?」(法要とか?)

「どうして茶色と灰色の組み合わせなんですか? 明るい色には興味がございませんか?」

「なぜ皆さんお揃いのように、よく似たお色目なんですか?」


ううう、今でも気になってしょうがない。着物警察と思われても、やっぱり訊いとけばよかったかな。


ちなみに磯野フネさんは、私より年下だったのですね(笑)


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西田辺の古民家カフェへ

朝夕の通勤時は肌寒いので、早々に冬支度。今日は自宅に戻って、初冬に着る洋服をピックアップしてきました。タートルネックのウールのセーターも持って帰ってきたのですが、まだ一度も着ていない黒のセーターの後ろ身頃に穴が空いていたのでショック。もう一枚のお気に入りのパープルのセーターにも小穴が。


チキショー、虫に食われた!!!


ヒーッ、ショックで寝込みそうだ。相当なストレス。つくづく考え込んでしまいました。衣類の数が増えるとコーデを選ぶ楽しみは多いけど、そのぶん心配事も増えるというか。衣類の汚れをきちんと除去して、防虫剤も抜かりなく、定期的に虫干しをしないと。


特に、虫が好んで食べる動物タンパク質系は要注意ですね。絹、ウール、カシミア、アンゴラ、アルパカ、羽毛。着物も虫に食われないよう、本当に気をつけないとね。メンテナンスがちゃんと出来ない人間(私や!)は、数を増やすもんじゃないと思いました。


冬の晴れた日は虫干しのチャンス。虫干しを兼ねてどんどん着物を着よう!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


お友達がシェフをしているカフェに遊びに行ってきました。西田辺のカフェラポッサです。





仕事中のお友達を階段からパシャリ。昔からお料理好きだったけど、プロになってますます腕前をあげてはりました。天職に出会って良かったね!





古民家をリノベーションした店内。和とエスニックが大人っぽく融合されて、居心地が良くて何時間でも長居できそう。

天井の梁にアンティークの丸帯を飾るって、おもしろいアイデア!





盛りだくさんの食材を使った、すべて手づくりの日替わりランチ。一点物のアンティークの食器で盛り付けるから、一人一人盛り付けが違います。

美味でボリューム満点。熱量高い人が作る料理はパワーがあります。





シェフが手に持っているのは、今日のお料理にも使ったマコモ茸。珍しいよね。





焼きたてのスフレチーズケーキもめちゃくちゃ美味しく、コーヒーが進みました。最高だ。





お店は今月いっぱいで閉店になるそうですが、それは発展的解消。次の計画もちゃんとあるそうで楽しみです。何より、久しぶりに会えて本当に嬉しかった。


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塩瀬の帯の格

昔から家にある帯は、金糸銀糸の礼装用の重たい袋帯ばかりだったので、スッキリ洗練された塩瀬帯にずっと憧れていました。


ここ数年、手描きの塩瀬の名古屋帯をせっせと集めてきました。20本ほどあります。最近は塩瀬の帯はあまり作られてないそうですね。平成が終わると希少品になるかも?





ところで塩瀬の帯の格について、どうやら私は勘違いしていたようです。作家さんの手描きの帯なので、格が高いと思い込んでいたのです。訪問着にはさすがに合わせられないけれど、付け下げなら大丈夫かと。


ところがいろいろ調べてみたら、小紋までらしいですね〜。もちろん紬ならバッチリOK。デュークエイセスの歌「京都大原三千院 恋に疲れた女がひとり 結城に塩瀬の素描の帯が」という歌詞どおりです。


そうか〜、今年増やした付け下げに、塩瀬の帯は格が釣り合わないんですね。いわゆる「染めの着物に織の帯、織の着物に染めの帯」ということですわね。


なんだか、そんな基本もはずしていた自分にがっかりだ。でも塩瀬は好き♡


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