病院の待合室に置いてあった一冊のコミック。今も連載が続いている弘兼憲史「黄昏流星群」は、題名は知っていたけど読むのは初めてでした。

シニア世代の恋愛と人生を描いた短編漫画集なのですが、心揺さぶられ、身につまされました。はい、きっちりハマりましたので、図書館で借りて全巻読破しようと決意。



老いらくの恋が主軸の物語なので、着物姿の女性がよく出てくるのですが、さすが弘兼憲史、着物の描写も抜かりない!

温泉旅館の仲居と元国民的スターの恋を描いた「君こそスターだ」(黄昏流星群50巻)より。関西人の仲居さんのお太鼓が、ちゃんと関西巻きになってます。



趣味の俳句で結ばれた70代と80代の運命の恋を描いた「星光耿耿(せいこうこうこう)」(同50巻)より。未亡人になっても一人で初詣に行く女性の着物コーディネートに、律儀で真面目な人柄があらわれています。そんな慎ましい女性だけに、涙なしでは読めない作品でした。



着物ひとつとってもディテールが的確でリアリティがあるので、物語自体もさもありなん。老いらくの恋のリアルな事情がバンバン伝わってきます。たとえば遊園地にデートに行ったときに、コースターに乗ることを提案されて(尿もれ大丈夫かしら?)と気にするシーンとか。

もっともリアルだと思ったのは、二人が出会ってから深い仲になるのがとにかく早いんですよ。女性側がもはや若い娘のように焦らしたり駆け引きしたりしないからでしょうね。男性から求められたら結構あっさりと(笑)

恋愛事情にすっかり疎くなってしまった私にとっては、男と女の機微を知る良い勉強になります。

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