結城紬狂い   その1

先日の着付け教室は体調が今ひとつだったので、教室で半衿付けだけしてきました。大型連休のため来週はお休みなので、しばらく着物を着る機会もありません。着てナンボの着物ブロガーなのに、物足りなくてスミマセン。しばらく妄想ブログが続きます。

ところで私、昨年ぐらいまでは実は染め派。染めの着物(やわらか物)しか興味がなかったんです。大島、十日町などの紬も持ってはいたけど、目が行くのは染めの着物ばかり。自分には絶対似合わないけど、志ま亀の小紋とかええな〜♡と思ってました。

ところが今年になって、まるで雷に打たれたかの如く、織り派に転向。しかも結城紬のみ!

結城紬じゃないと着物に非ず!!!

結城紬さえあれば他はもう何もいらない!!!

私が持ってる着物全部あげるから、結城紬くれる人いないかな!!!

と本気で考えるぐらい、結城紬に恋い焦がれ、狂い、熱を上げてしまいました。

なぜ急激に結城紬ラバーになってしまったかというと、有吉佐和子の小説の影響なんです。もともと若い頃から「芝桜」「木瓜の花」が好きだったので、今年になってから有吉佐和子の小説を制覇してみようといろいろ読みはじめたんですね。

和歌山県出身の有吉佐和子は「紀ノ川」「有田川」「日高川」といった和歌山の川にちなんだ三部作を発表しているのですが、実はあとひとつ、川にちなんだ大河小説があったんです。それが「鬼怒川」。



有吉佐和子「鬼怒川」の舞台は茨城県結城市、栃木県小山市の鬼怒川沿いの地域。ヒロインは、戦中戦後の激動時代に翻弄されながら、後に人間国宝になる地機織りの織り手さんです。

本場結城紬のことを本当に良く理解できる作品。糸つむぎ〜絣くくり〜地機織りと、真綿から結城紬が織り上がるまでの全工程を、微に入り細に渡り描写。まるで自分がその場にいて職人さんのお仕事を目の当たりにしているような。厳しい仕事の苦労が伝わってきて息苦しいほどでした。

地機の結城紬ってこんなに手間がかかるんだ・・・衝撃でした。そりゃ高価で当たりまえ!と思いましたもん、このケチな私が(笑)

実はこの作品のテーマは他のところにあるのですが、私自身は今まで知らなかった結城紬ワールドにすっかり魅了され、圧倒され、骨抜きになってしまったのです。(つづく)

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物語性のある帯   八ツ橋

先週末から風邪をひいていて、心身ともに弱っておりました。ちょっとしたことでクヨクヨ悩むのも免疫力が落ちてるからかな?

元気を出せ!!!自分を叱咤激励するためにネットで塩瀬のリサイクル名古屋帯を買っちゃった。(マイルールとして着物は増やしたくないけど、帯はOKなのです)

八つ橋という文様だそうです。普通は橋と杜若(カキツバタ)が、セットになってるはずなのに、なぜお花がないのだろう? まさか作者が描き忘れた?

おそらく杜若柄のお着物に合うよう、この帯を誂えはったんでしょうね。



好きな歌舞伎の演目「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)のファーストシーンで、花魁の八ツ橋が、まさに八つ橋の帯で登場します。

絢爛豪華ですね。もちろん橋と杜若の絵柄がセットになってます。



私が買った帯。八つ橋というより、まるで妖怪の一反木綿にも見えます。ゲゲゲの鬼太郎か?(笑)



でもすっきりしていて物語性もあり、とても気に入ってます。花は描かれてないけど、杜若の季節に締めたら粋かもしれません。

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良い顧客でありたいと願うジレンマ

少しでも着物に親しむ時間を持つために、実家の近くの着付け教室に通っています。呉服屋さんが運営している教室なので、そちらで買うことはないであろう私が通ってもいいものか、一瞬悩みました。でも無料ではなく、有料教室なので行くことにしました。

今のところ、商品を無理やり売りつけられるようなこともなく、担当の方もあっさりしたとてもいいひと。いやな思いもなく、楽しくお稽古させてもらってます。すでにバレてるかもしれません、私が買う気ないこと(笑)

でも私も人の子。高価な着物や帯を新調することは出来ないけれど、せめてお直しや手入れ、仕立てぐらいは、そのお店を通してお願いしようと考えていました。

先日、お店で悉皆相談のイベントがあったので、さっそく幾ばくかの着物、帯、反物を持参して行ってきました。着物の裄出し3点、羽織の仕立て2点、松葉仕立てから名古屋仕立てに変えてほしい帯1点です。

もちろん、お店を通さずに悉皆屋さんに直接お願いしたほうがお安くできることは百も承知。しかしながら教室でお世話になってるお店の売り上げに微力でも貢献したいし、担当の人の顔も立てたいと考えていたわけです。

が、悉皆さんに見積もりしてもらった結果は、

着物の裄出し 高っ!!!
羽織の仕立て 高っ!!!

なんと私が想定していた金額の2〜3倍の衝撃価格でした。そんなに上乗せするか〜。

裄出しも羽織の仕立ても、私の予算から大幅オーバーで、あえなく撃沈と相成ったわけですが。

でもね、同席してくれている担当さんの顔を立てて、ひとつぐらいお願いしようと思ったんですね。帯の仕立て替えの見積もりは、裄出しや仕立てに較べたら金額が小さかったし。で、私もホッとしながら、お代金を支払ってきました。これでいい、これもお付き合いのうちだから・・・と自分に言い聞かせながら。

ところが帰宅したあと、ずーっと、心がモヤモヤするんですよね。納得したはずなのに、なんかモヤ〜。

・仕立て替えをお願いして、自動的に洗い張りがプラスされてるけど、あの帯にそこまでお金を掛けるのは本意じゃない・・・。

・本命は着物の裄出し、羽織の仕立てであって、あの帯の仕立て替えはまったく急いでない・・・。

・それに帯の仕立て替えなら、ひょっとしたら頑張れば自分で出来るのではなかろうか・・・。

という三つの考えが同時に浮かび、いよいよモヤモヤが絶頂に達し、お値段にも全然納得してないことに改めて気がついてしまいました。ふと伝票を見るとクーリングオフという単語が目に飛び込んできたので、

思わず勝手に手が動いて、担当さんにキャンセルの電話していました。担当さんは「えーっ」と残念そうな声を上げてましたが、正直に理由を言いました。我ながら勇気ある行動で、モヤモヤが消失してスッキリ。と同時に自己嫌悪。とても落ち込みました。

良い顧客でありたいと願う中途半端なジレンマ(つまり見栄ね笑)のために、かえってお店に迷惑を掛けてしまいました。出来るだけお金をかけずに、呉服屋さんと良好なお付き合いをしたいと願うスケベ心が恥ずかしい。

今もまだ折り合いがつかず引きづっております。ベストセラーの「嫌われる勇気」でも読んでみようかしらん。

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