先日、おかんさんと一緒に京都の悉皆(しっかい)の文字商店さんに行ってきました。

IMG_8418

おかんさんの記事です。なんと急遽おかんさんが文字さんの髪をセットなさる展開になりました♡

悉皆とは「ことごとくすべて」という意味で、着物にかんすることなら何でも相談できる窓口です。着物ユーザとあらゆる職人さんを繋ぐ総合プロデューサーですね。

今回私が持参したのは帯。お仕立てやらリメイクやら修繕やら、計4本の帯について文字さんに相談に乗っていただきました。

IMG_8438

1本目は、てんてんさんから賜った「たまさんの京紅型」の裂地。こちらの裂地を使って名古屋帯を制作していただくことに。

「誰が袖」の素敵な京紅型ですよね。器用で手が美しいてんてんさんはご自分で貼り付け帯をさっと作られてかっこいいのです。一瞬私も貼り付け帯にチャレンジしようかと考えたのですが、いやいやいやいや、背伸びは禁物。潔くプロにお任せすることにしました。

お太鼓と前帯部分に京紅型、地の部分には、洗い張り済みの深緑の紬を足してもらうことになりました。たれも深緑を希望してます。

FullSizeRender

上の深緑の紬は着尺ですので、おそらく生地がたくさん残ると思います。次回、緑の袋帯も作ってもらいたいなぁ〜と妄想しています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2本目は、お気に入りのタイシルクのハンカチを使って、土台の名古屋帯に貼り付けて(縫い付けて)もらえないかという相談。

これこそ地色がアイボリーでドンピシャの土台帯があるんだから、自分でやれよって話ですが💧

FullSizeRender

ただこの土台帯のお太鼓にはデーンと模様が入ってますので、この上からシルクハンカチを貼っても模様が透けてどうしたらいいんだろう? いったん帯を全部解いて裏側を使ってもらうにしても、うっすら模様が透けて見えるし。

FullSizeRender

そんな私の悩みを文字さんが一瞬で吹き飛ばしてくださいました。「大丈夫ですよ。帯の柄の部分を切りとる『切り嵌め』で綺麗にできますよ」とおっしゃってくださり、「そんなことができるんですか!」と驚きました。嬉しかったです。

FullSizeRender

文字さんの勧めで、土台帯は全部解いて、切り嵌め加工して、帯芯も交換して仕立て直すことになりました。(手持ちの古い帯とハンカチを使って加工してくれって、こんなわがままな要望、引き受けてくれるのかしら?)と心配でしたが、さすがに百戦錬磨の文字さん、この程度のことならお安い御用といった感じでした。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

3本目と4本目は、古布のお店で購入した半幅の裂織帯と紬帯です。南部裂織かどうかは不明です。2本とも手仕事の素敵な帯なんです。

FullSizeRender

ところがストライプの方は帯端がほつれて裂けてしまってます。このぐらいなら端を3センチほどカットして、三つ折りにしてミシンか手縫いで自分で直せそうですやん。でも不器用な私は絶対失敗すると思ったので、恥をしのんで文字さんに修理をお願いしてみました。

IMG_8318

正直、文字さんとおかんさんに「これぐらいの始末、自分でなさったら?」と怒られるかもしれないとビクビクしてたのです(笑)でも文字さんもおかんさんも怖くないから良かった。「大丈夫です。綺麗にしておきますよ」とにこにこ笑顔の文字さん、「これはプロにお任せするべきですわ」とおかんさん。お優しい〜✨


IMG_8440

そして私が手に持っている黒い紬帯は男性用みたいで帯端に長い「ふさ」がついていて、この「ふさ」をどうやって始末したらいいかわからなくて、途方に暮れていました。こちらも「端の始末ぐらいご自分でできますよ」と怒られるかもしれないとドキドキしてたら、「はいはい、お任せください」と気軽に引き受けてくださって、ホッとしました。

京都の名門悉皆さんなのに、敷居が高くなくて、めちゃくちゃ優しいし、どんな小さなことでも相談できるし、できるだけお金がかからない方法を考えてくださるし、良心的だと改めて感じました。

おかんさんや私が行ってるので年齢層が高いイメージがあると思いますが、きっと20代30代の若い着物女子の方々のお悩みにも、文字さんなら優しく応えてくださるはずです。

にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へにほんブログ村 ファッションブログ ふだん着物(和服)へ
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 60代 自分らしさへ

還暦着物好き日記 - にほんブログ村