フランスのマクロン大統領が「コロナウィルスとの戦争」と表現しておられましたが、まさに地球を脅かす非常事態となりました。

このウィルスの巧妙なところは、罹患しても若年層には比較的軽症で、高齢者には重症化するということ。両者の間に危機意識の乖離が生じて温度差があることに、背筋が寒くなる思いがします。どの年代も、自分自身が無症状のまま感染源になるかもしれない可能性があることを、常時忘れないようにしたいものです。まだまだ予断を許しません。

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さて、先日手に入れた本場奄美大島のアンティークの秋名バラのアンサンブルです。ネットショップで「大島紬 幾何学」と検索して、こちらを見つけた時は(うっそー)と心臓がバクバクしました。袷の着物は増やさないと決めていたのに、一瞬で決壊してしまいました。もろい決意やな〜(苦笑)

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着物。黒地にブルーの秋名バラ柄です。古いお品で胴裏は黄変して使い物になりませんが、表地はまったく問題なし。八掛は深みのある赤の大島紬で仕立て直しの際、交換せずにぜひ活かしたいです。この着物にはこの赤の八掛がベストだと思います。

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道行。胴が単衣の袖無双仕立てです。意外と丈が長いので、こちらは解かなくても裄出しだけでいけそうです。

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貴重な秋名バラの大島紬とご縁があったことも幸せですが、何よりこちらの着物と道行のお仕立ての素晴らしさったら!

すべての柄合わせが寸分違わずつながっているのです。つまり絵羽。胸、肩、袖、裾が絵羽になっているということは、紬なのに訪問着のお仕立て。心の入った辛抱強い手仕事に胸を打たれました。

毎日、やるせないことや苦しいこともあるなか、いにしえの先人たちから「ふんばりなさいよ」と励ましてもらっている思いです。