着物好きのお金持ちの奥さんが、インターナショナルスクールに通うお孫さんを迎えに行き時間があったので、船場センタービルに寄ってこられたそうです。

「ちょっとJガールさん、船場って呉服屋さんがたくさん並んでて楽しい所ねー。思わず道中着と帯を買ってしまったわよ」
「ほうほう、良かったですね。ぜひ今度見せてくださいねー」
「でもね、驚いちゃった。渡◯の帯締めも気に入ったのに、おまけで付けてくださらないの。あたくし着物を買って小物を付けてくれない店、初めてでビックリしたわ」
「ええーっ!その発言こそビックリ!(笑)」

どうやら奥さん行きつけの呉服屋さんでは、着物をつくるたびに帯締めや帯揚げをおまけで付けてもらえるらしい。どおりで一緒に買物に行ったとき、目の色を変えて帯締めや帯揚げを物色している私を、不思議そうに眺めておられたわけだ。奥さんにとっては和装小物はおまけで自動的に付いてくる物という認識のようです。逆に言うと、どれだけ着物の代金に上乗せされてるんだろう〜って思いますけどねっ。へいへい、庶民の戯言でございますよってに(笑)


そんな庶民で吝嗇(お金を大切にしてると呼んで)な私ですから、繰り回しが大好き。無い知恵を絞って、手持ちの材料を無駄なくうまいこと有効活用できないか考えています。

今、考えているのが、グリーン系の羽織をどうしようかということ。最初はこちらの未仕立ての縮緬羽織を仕立てようと考えていましたが、ちょっと可愛いすぎる? 可愛いくない私にはちっとも似合わないんじゃない?

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実は上の羽織を仕立てるために羽裏として用意したのが、下のアンティークの人絹の男性用長襦袢。はっきり言ってこちらのほうがだんぜん好みなんだわー。入っている色も模様も全部好き。裏地にするには惜しい。むしろこちらを羽織の表として仕立てたいぐらい。

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さらにもう一枚。やはり羽裏用に買ったアンティーク錦紗縮緬の男性用長襦袢も、捨てがたい。モスグリーンの地色も好きだし、冊子文様も好き。何より、私が憧れている熨斗目様式ですやんか!こちらも裏地にするには惜しく、なんとか表着に出来ないだろうか。

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はっきり言って、一枚目を裏にして、二枚目と三枚目を表にして仕立てたいぐらいです。裏勝りの表層化(笑)

果たしてアンティークの人絹と錦紗の長襦袢をうまいこと長羽織に出来るのだろうか。一人で案ずるより、悉皆さんに相談したほうがいいですね。